
混乱の一年
追い詰められて亡くなった「暴君ネロ」。反ネロ、新皇帝として擁立されたガルバでとりあえずは落ち着くかと思われたが・・・
若かったネロに対しやや高齢のガルバは、総督をうまくつとめていて新皇帝には無難な線かと思われたものの、
何だかんだとぐだぐだしているうちに時期を逸し、人事もうまくなく、別に大変な暴挙をしでかしたわけでもないのに政権はボロボロに。
あっという間に倒されたガルバを継いだ元ネロの遊び仲間オトー。しかし、「ガルバはやめ、ヴィテリウス擁立」と考えた軍勢がすでに南下中だった。
当時は馬を疾駆させて情報を伝えるしかない。当時、せめて固定電話でもあれば、歴史は違っていただろうと何度も思わされる巻であった。
普通に帝位を継承して平穏な世の中の統治をスタートさせたのなら、オトーもうまくやったかもしれないが、
結局ヴィテリウス派とオトー派の武力衝突になってしまい、天才武将の不在により何ともすっきりしない闘争が続く。
結局敗北したオトーの後を継いだヴィテリウスは、戦後処理の巧みさがなく、相手に深い怨恨を残した。
というわけで、何か月かずつで皇帝が交代、しかもローマ市街での内戦勃発と大変な乱世になるのだが、
帝国のシステム自体は通常同様に運用されているために、全市民の生活に影響を及ぼすものではない。
あまりにも短期間で次々に皇帝が倒れてゆくさまは、無常感よりもむしろ苦笑を誘われる。市民も「嗚呼、またか」と脱力しながら見守っていたのではないか。
しかし、トップの混乱は...